第20回 写真をめぐる冒険
何も外に出ることや書籍の大海原を渡るだけが冒険ではない。
家の中で布団にくるまり思考を巡らせて、〇〇とは何かとひたすら自分に問いかけることもまた、冒険であると思う。それを思考の冒険とよび、特に最近は写真や音、光、モノや体験についての冒険が多い。

例えば写真は記録か表現かという定番の問いをすることもあった。でも最近は発展して「記録でもあり、表現でもある」という答えを掲示するにはどうしたらよいか、ずっと考えていた。
昨晩は、「記録と表現は、作品を作る側がどちらかを選択するものではなく、作品が置かれた後に発生する二つの作用」と言えばいいのではないかということに辿り着いてちょっとワクワクした。漁ればどこかの本に書いてあることかもしれないし、自分的にはマルセル・デュシャンの考えに近いのかもと思ったのだが、そういった考えに自分で辿り着く方が僕は好きだ。正直、本を読んで後から布団での考えと近いものを見つけることもあるが、それはそれで裏付けができるし、悪いことではない。でも、わからないことをわからないままにして自分で考えるというのもまたいいものだと思うのだ。要は知識と知恵のバランスが肝心なのだ。

そして実は数年前からフィールドレコーディングという趣味が増えた。要は録音なのだが、作家やアーティストは自分が感動したことの「再体験」や「追体験」をやりたいのでは、という思考の冒険から始まり、ならば光の採取の写真だけでなく音を採取しようという試みから始めてみた。そしてこれが音をコレクションしていくのが楽しいのである。写真とは違い、「趣味」と呼んでみている。
布団を舞台にした思考の冒険は明日も続く。皆様もぜひ。