第11回「東京滞在記」
「東京の街に出てきました。相変わらずわけの解らない事⾔ってます。」
そんなくるりの有名な曲を⼝ずさみながら、僕は北海道からの⾶⾏機を降りた。FRAME SHIROYAMAの仕事を⼿伝うことになり、東京の下町に5⽉中⼀ヶ⽉ほど滞在していた。
5⽉の東京はたまに半袖ででも過ごせる気温で、過ごしやすいといえば過ごしやすい。北海道では桜が⾒頃であったが、桜前線を⾶び越えてきてしまったようでこちらの桜は終わっていた。
前回、「スローに⽣きたい」などと書いたが今回滞在するのは下町と呼ばれる柴⼜のエリア。東京の中では⽐較的ゆっくりとした時間が流れるエリアに感じる。
ここでフラフラとカメラを持ってスナップした。下町に滞在したのは初めてだが住⺠同⼠の会話が多いことに気づく。⽝を連れている⼈同⼠の会話や、井⼾端会議をしている⼈が少し多い気がする。温かみを感じる街だ。京成⾦町線という枝の端っこのような路線が最寄りだから若⼲乗り換えが⼤変でも、魅⼒的な街だと思う。
東京の街の魅⼒は個性にあると感じる。駅を降りればその駅周辺ごとに微妙にスピード感や温度感が違うのを感じる。わずか数キロ違うだけでこれだけの個性の違いを感じるようなことは北海道にはないかもしれないな、などと思うのである。
東京の楽しみといえば、様々な街の個性に触れられることかもしれない。などとそんなふうに思うのであった。